Yasuo's Notebook

ソフトウェア開発の話題が中心の備忘録です。

「わかりやすいアジャイル開発の教科書」

3/26に前川直也さん、西河誠さんと一緒に書いた「わかりやすいアジャイル開発の教科書」(ソフトバンククリエイティブ)という書籍が発売されます。
amazonでも予約受付が開始されています。

Amazon.co.jp: わかりやすいアジャイル開発の教科書: 前川 直也, 西河 誠, 細谷 泰夫: 本

前川さん達が「アジャイルの入門書」を書いているという話は9月ぐらいから聞いていて「それはチャレンジャーだなぁ」と思っていました。
すると、11月中旬(確か、Ultimate Agilist Tokyoの直前でした)に、執筆に加わってほしいとの話をいただきました。
アジャイル開発には、アジャイルソフトウェア開発宣言に賛同しているという以外に明確な定義はありません。SCRUMやXPはフレームワークやプラクティスを紹介することができますが、「アジャイルとはこういうことだ」と説明するのは難しく、あたかもアジャイルは実体が存在しないような印象もあります。それが最初に私が「チャレンジャーだなぁ」と思った理由です。
でも、同時に私がずっと感じてきたことがあります。「アジャイルには、はっきりとした実体がないように思えるのに、アジャイルコミュニティーの仲間と、アジャイルについての確かな共感が存在する」ということです。10年余りのアジャイルコミュニティーの活動をふりかえると、いろいろな仲間と出会ってきました。
古くから一緒にXPJUG関西や東京のXPJUGで出会った皆さん、ここ数年で知り合ったSCRUM実践者の皆さんなど多くの方々と出会って一緒に活動してきましたが、いつも感じることは、会って少し話するだけでお互いのコンテキストを共有して、共感することができることです。まるで長い間知り合いだったような錯覚を覚えることもあります。
その理由は、私たちの中に、アジャイルが確かに存在して、それをバックグランドとして共有しているからではないかと考えています。今回の書籍は「私たちの中に確かに存在するが簡単に説明できないアジャイル」をできる限り表現しようと努めました。
執筆に加わってみると、やっぱりチャレンジングでしたが、これからアジャイル開発に取り組もうという皆さんに是非読んでいただきたい書籍に仕上がったと思います。