Yasuo's Notebook

ソフトウェア開発の話題が中心の備忘録です。

「IMPACT MAPPING」読みました

平鍋さんと上馬さんが訳されたIMPACT MAPPING インパクトのあるソフトウェアを作るを読みました。プロダクトバックログを作る指針となる部分の作り方、共有の仕方は悩ましいところです。最初のプロダクトバックログをうまく作れて、かつそのメンテナンスの方針を関係者と共有できれば、プロジェクトが成功する確率はかなり高いのではないかと思います。この書籍はまさにそんな悩みの解決に直結する内容です。
この書籍で紹介されているIMPACT MAPPIMGは、作ろうとしているシステムを目的、アクタ、アクタに与えるインパクトという段階でマインドマップに表現します。これを関係者と共有することによって、目的に沿わないユーザストーリーが実装されるようなムダを減らすことができます。スクラムのプロダクトバックログで厳格に優先順位付けを行うことでムダな機能が実装されるムダはかなり抑えることができますが、それ以前の利害関係者との調整に苦心することがあります。そのような場合に、IMPACT MAPPIMGのようなシンプルな形で目的とその実現手段を共有できれば調整もスムーズにできると思いました。しかし、IMPACT MAPPIMGを使う目的は、もっと先にある、システムが届けたい相手に対して文字通りインパクトを与え、相手が変化することなのだと思います。自分の携わるシステムが社会にインパクトを与え社会を良い方向に変えて行く、という思いをこの本を読んで改めて強くしました。